QuickSight Community にサンプル分析/ダッシュボードをシェアするための「QuickSight Arena」が登場しました
いわさです。
みなさんは先日登場した「QuickSight Arena」を知っていますか。
QuickSight の新機能…ではありません。
QuickSight には QuickSight Community という、AWS が公式に運営している QuickSight 利用者・開発者のためのコミュニティサイトが存在しています。
そのコミュニティに新しいコンテンツとして「QuickSight Arena」というものがリリースされました。
こちらは re:Invent 開催の一週間前に追加されたなかなかおもしろい機能でして、本日紹介したいと思います。
QuickSight Arena とは
いきなりまとめですが、QuickSight Arena とは、QuickSight Community 内で分析やダッシュボードを共有出来るサンドボックス環境です。
QuickSight Community のメニューに「Arena」が追加されています。
機能としてはコンソールとギャラリーの 2 つがあります。
コンソール
コンソールは、QuickSight の分析画面・ダッシュボード画面を QuickSight Arena 上に埋め込まれているようなイメージです。
QuickSight インスタンス自体は AWS アカウントとは紐づいておらずどこで管理されているのか不明ですが、QuickSight Community のログインアカウントにインスタンスが紐づいているようです。
色々とメニューがありまして、QuickSight にかなり似ているのですが細かい部分がちょっと違っています。
分析やダッシュボードの操作感は同じような感じなのですが、ところどころ実際の QuickSight とは違っています。
まずはデータセットを作ってみます。
おっ、なんかちょっと変ですね。
標準の QuickSight のデータセット作成画面だとここでデータソースを選択するのですがありません。
そうなのです。
QuickSight Arena はちょっと特殊な構成になっており、標準と同じ感覚でデータセットを作成出来ません。
次のようにサイドメニューからデータファイルをアップロードする形となります。
今回は適当な CSV ファイルをローカルで作成し、ブラウザからアップロードしてみました。
どうやらデータセットが作成出来たようです。
そうするとデータセット一覧画面でも確認することが出来るのですが、データソースを示すアイコンを見てみるとファイルアップロードではなく S3 からのインポートになってますね、ほう!
データセットの詳細を確認してみるとこのあたりは通常の QuickSight と同じ感じです。
このデータセットを元に適当な分析/ダッシュボードを作成してみました。
シェアしてみる
これは通常の QuickSight と異なるのですが、次のサイドメニューからダッシュボードの共有を行うことが出来ます。
この共有は、QuickSight Community を含むパブリックにダッシュボードを共有するためのものです。
ダッシュボードを選択しパブリックアクセスを許可します。
ここからは実際に共有はしていないのですが、ダッシュボードを公開すると URL を取得することが出来るので、QuickSight Community などで共有することが出来ます。
この共有は組織内でダッシュボードを使うためのものではなくて、ダッシュボードや分析の作成 TIPS を共有するためのものです。
使用例として上記 URL を埋め込むことで次のように QuickSight Community のフォーラム上にダッシュボードを埋め込むことが出来ます。
さらに、閲覧者はこの共有されたダッシュボードをクリックすることで自分の QuicSight Arena コンソール上に取り込んで、分析の詳細設定やデータレイアウトなどを確認することも出来ます。
これはおもしろいですね。
コミュニティで共有された分析やダッシュボードの内部設定を確認して学習に役立てることが出来ます。
ギャラリー
QuickSight Arena はコンソールの他にギャラリーという機能もあって、コミュニティ内で共有されたダッシュボードがギャラリー化されています。
まだローンチから日が浅いせいかコンテンツの数は少ないのですが、これが充実すると「こんな分析の実装方法があるのか」という新しいアイディアを得ることも出来そうです。
というか既に変わったダッシュボードがありますね。大丈夫か?
ちょっと見てますか。
ギャラリーを開いて次のリンクを押すとコンソールに展開することが出来ます。
展開されました。分析に切り替えてどういう実装しているのか見てみましょう。
おお、これ「垂直積み上げ棒グラフ」で出来てるのか。
カラーのプロパティを用意することでこんなドット絵を作れるとは知らなかった。
QuickSight で勇者くらにゃんも書けそうですね?
re:Invent会場の掲示板を使ってゆうしゃくらにゃんを召喚しました!みんな12月8日はre:Growthで僕と握手! #AWSreInvent #cmregrowth pic.twitter.com/TCWQIgf3fv
— けーにー (@ke_ni_) November 29, 2023
さいごに
本日は QuickSight Arena を紹介しました。
特に分析を他の人がどう実装しているのかというのを学ぶにはとても良いコンテンツだと思いました。
公開を前提としてコンテンツなので機密情報を含むデータセットの作成は行わないように気をつけましょう。
ちなみに re:Invent の Expo には QuickSight ブースがありまして、そこで「QuickSight Community って知ってるか?」と聞かれたので「当たり前だ QuickSight Arena もすでに使っているぜ」と回答したところ、質問してくれたスタッフのかたが興奮していました。